ボードゲームの点数は、ポーカーチップを配ったり、1〜100の数字が書いてあるボードにコマを置くなどして管理することが多い。
触ってあそぶボードゲームを考えていると、上記の方法では見えない人が遊ぶときに困ると思った。
ポーカーチップはバラバラになってどこへ行ったかわからなくなる恐れがあるし、ボードに置いたコマは手探り時に倒してしまうかもしれない。
見えても見えなくても使えるスコアカウンターがあれば、見えなくても遊べる触覚のゲームに使える。ということでいくつかトライアル。
ダイヤル式に目印をつけたもの
thingiverseという3Dデータベースに行けば、スコアカウンターの3Dモデルはいくらでも拾える。検索ワードscore counter
使いやすそうなモデルの機構を見て、近い形を自分でも作ってみる。
数字の上に、単純に突起をつけてみた。0と5は少し大きめにしてある。凸がいいのか凹がいいのか、点がいいのか柱がいいのか、場所はどこがわかりやすいのか。まだまだ微調整が必要なのだが、実際に見えない人に使って意見をもらわないと進まないので、チャンスが訪れるまで当面保留にしておく。
クリップ式
ダイヤル式は直径数センチの小さなものだが、一つの印刷に30分程度かかる。1つのゲームにはプレイヤー人数分(4-5個)必要なことを考えると、これを入れてゲームを売るのはかなり効率が悪い。別売りというのもポリシーに合わないので、もう少し生産効率の良いものを考える。
数字を書いたカードをクリップで止めて、その止めた位置でスコアを示す方法がある。カードは紙に大量印刷できるし、クリップは数10個入って100円など安価で販売されているので、この方法を応用すれば安価でスピーディにカウンターが作れそうだ。
まず、数字を書いたカードの部分を考える。これを触覚対応(見えない人への対応、よりも表現がユニバーサルである)する場合、レーザーカッターで板を削るのがもっとも早そうだ。*紙に点字シールも貼る方法もあるけど、点字自体を一点一点針のようなもので刺して作るので、これはこれで気の遠くなる作業。
これとは別に、スコアの位置を示しておくものが必要になる。ダイソーでいくつかクリップを試したが、板が一番薄いものでも2.5mmで、紙よりだいぶ厚いため挟めるものがない。
クリップは3Dプリンタで印刷することにした。TPUという軟質フィラメントを使って印刷した。印刷してみては寸法やデザインを変えて、また印刷してを繰り返す。
とりあえず使えそうなので、触覚かるたユニバーサル版に標準装備することにした。