前回の記事で本のしおり型のゲーム「Brave the Book」を遊んだ記録を書いた。今回は、同じデザイナーの別のしおりゲーム「Catch & Reread」を遊んでみたい。
Brave the Bookは読み終わった本で遊ぶのに対し、今回のCatch & Rereadは本を読みながら遊ぶゲームのようだ。テーマは魚釣りで、文字を釣っていくイメージで遊ぶかんじ。キャッチアンドリリースをもじったタイトルが今回も巧妙だ。
文中から特定の文字を探していくBrave the Book に対し、Catch & Rereadはめくったページの先にある単語の数を当てていくルール。
早速遊んでいく。今回使用するのは「Gastro Physics」という料理にまつわる認知心理学の本。もちろんノンフィクションである。そもそも洋書が家にほとんどないのだが、電子も含めた蔵書数千冊のうちフィクションは5冊もないと思う。洋書も和書も、読むのはノンフィクションか論文なのである。(ちなみに観る映画もドキュメンタリーが多い)
遊び方として想定されているのはフィクションだよね?と思いながら、フィクションで読みたい洋書がないのでこれでとりあえず。正式なルールでは、読みながら遊ぶということだがテンポが悪くなりそうなので読み終わった本でルールに対応しつつ遊ぶ。
たとえば下記写真の11ページ目の場合、最後の文がincreaseで終わっているので、その次のページに続く残りの文章の単語数を予想する。すでに文章は2行にわたっているので、残りの単語は少ないのでは?と踏んでまず「4」と予想。
12ページ目を確認してみると、なんとまだまだ文章は続き、結果18単語も残っていた。
ちなみに予想した単語数はぴったり同じである必要はなく、+/- skill point分の幅は正解として認められる。スタート時は3 skill pointなので、18単語+/-3 = 15~21が正解になる。4は箸にも棒にもかからない。
他にも細かいルールが3つあって
- ページをめくった先の文に、9文字以上の単語があれば+1 skill point
- ページをめくった先の文に、ReedまたはMooreと韻を踏んだ単語があれば、予想した数字にかかわらず正解になる
- 母音(a/e/i/o/u)を1つ予想することができ、それが文の最後の単語に含まれていれば+1 skill point。なかったら-1 skill point。
これらのルールに従って、単語数予想を繰り返していき、6回正解したところでゲームが終了する。終了時のページ数がそのままスコアになり、少ない方がよいらしいのだが、読み進めながらしおりを挟む(読書を途中で停止する)タイミングでしかゲームが発生しないので、スコアの意味はあまりないのでは?と思った。
この「読書しながら同時にゲームをしていく」という遊び方には賛否両論あって、BGGのフォーラムでも読書とゲームは切り離して行いたいという意見があった。
私の回答した結果に戻ると、予想した数は4で、実際は18だったので不正解なのだが9文字以上の単語が2つあったので、skill pointが5に増えた。skill pointは減る条件がないので、このあとゲームを続けても一方で難易度がどんどん易しくなるのが気になった。
そうかと思えば、
魚をキャッチできたりできなかったりを繰り返して8ターン目には、skill pointが16に増え、だいたいの結果は正解になる無敵状態になった。
ここで憎いルールは、一番最後の金色フィッシュはちょうどの数で当てないとキャッチできないらしい。
これまでの成績から、ちょうどの数で当てられるのは相当難しそうと判断し、最後の金色フィッシュは諦めた。
ゲームをする前は、もう少し文の内容から単語の推測が上手くできると思ったけど、案外当たらず後半は単なる当てずっぽうになってしまった。それでもページをめくって答えを確認する瞬間は楽しくて、熟知した本とかで遊んだらもっと推測が上手くできて楽しそうと思った。
作者もフォーラムで書いているとおり、このしおり型ゲームはもっと広がっていろんなルールができたらおもしろい。大きなジャンルになるかもしれないし、何より私の好みなのでたくさん遊びたい。洋書じゃなくて日本語の本でも遊べたらよいのでは?とも思う。このinnovativeなルールを私のゲーム仲間にも味わって欲しいし。
ということで、日本語で対応できそうなしおり型ゲームをいくつかいま考えているところである。